2020年12月23日

突発性難聴体験記 その1 誤診されちゃいました@Urgent Care

突発性難聴体験記 その1
誤診されちゃいました@Urgent Care

*夏の終わりに突発性難聴になり、左耳が一時ほとんど聞こえなくなりました。無事に治療を終え、今もおそらく厳密には右耳と左耳で聞こえかたが違うのですが(詳細で専門的な検査をすれば差が分かる程度で)普段の生活では違いも不自由も感じない程度まで回復しました。その体験について、突発性難聴という病気そのものだけについてではなくて(この病気は回復の経緯も程度も個人差があるということですし私は専門家ではないので、病気そのものについての見解は述べられませんし)、その時に私自身が個人的に経験した感覚や感情について振り返ってまとめておこうと思います。

ある朝起きたら突然左耳の中でキーンという音がし始めて、突然、左耳がほぼ聞こえなくなりました。ググると色々な可能性がありそうでしたが(特に命に関わるとは思えなませんでしたが)、一応万が一を考えて早く耳鼻科のお医者さんに診てもらった方がいいだろう。と思ったものの、そう、アメリカは、通常はすぐにお医者さんに診てもらえないんです。予約が必要だし、予約取れても何ヶ月も先とか、超フツー。ただ、Urgent Care(ER=Emergency Careではありません)というのがあって、 そこだとwalk-inつまり予約なしで行っても診てもらえるので、朝の予定をキャンセルして朝食後に(ちゃんと食べないと、待たされるかもしれないからねーと思い。笑)いざUrgent Careへ行こう。と思ったんですが、その前に。

「うーん、耳鳴りって、英語で何ていうの?これまで一度も見たことも使ったことも勉強したこともないよ」と思って調べるnon-native speaker その1とは私でありました。
で、調べたら、My ears are ringing. だそうで。ring=鳴る、なんで、「そのまんまやんけー!」と拍子抜け。日本語の表現をそのまま英訳しても伝わらないことは多々あるので(例えば鼻水が出ることはnoseがrunすると言う&nose waterとか言わないけど、これ、知らないと言えない&言っちゃいそうですよね)、さあ、どんな言い方するんだい?とワクワク戦々恐々としていたこの気持ちの行き場がないじゃないの。ちなみにsingも使うらしく、have a singingとかare singingとか言うらしいです。

マスクして病院に入るとすぐにおでこでピッと体温計測。そのあとに「過去二週間ニューヨーク州以外のところに行ってない?」と聞かれたりして、めでたくチェックイン。かと思いきや、ケータイ番号聞かれて、車の中で待っててね、あ、すぐ外にベンチがあるからそこに座っててもいいよとのこと。コロナ対策ですね。

言われた通りベンチに座って待ってたら割とすぐに看護士さんからスマホに電話があってなんとケータイで最初の問診。に応じようとしていつのもくせで左耳にスマホに当てたら、聞こえないじゃん(だから病院来てるんだって)。そんで右耳に当てて話してると、いやー違和感ありありだわー。だからいつもより(英語だし)聞きにくい&話しにくいのでした。でもちゃんとグーグルで調べた言い方を応用してMy left ear started ringing this morning....と言った自分を私は褒めたいと思います。そう、参考例文はears areと複数形だったけど、この場合は単数形にしないとね!
耳の中のことだし、見ただけでは特に原因が分からない場合もあると言うことで(ストレスが原因とか)、このあと専門医に回される気満々でいたんですが、最初に右耳、そして左耳を見てくれたお医者さんがすぐに「you have an infection(感染症がある)」とおっしゃるのです。最近風邪を引いたか聞かれたのでいいえ、と言ったら、おそらく季節性のアレルギー(まー花粉症ですね)と関係があるんじゃないかと言うことでした。

で、はいはいはい、いつものプロトコルですねー、て感じで抗生剤を処方してもらって、その他にプロバイオティックスも一緒に飲んでねー、ということで。それから花粉症対策の抗アレルギー剤と鼻スプレーをドラッグストアで買ってこの先2週間飲んで(スプレーして)ねー。あ、一週間くらいしたら主治医に見てもらってねー。じゃそういうことで、はい、サヨナラ、だったんです。

え、あのぉ、自律神経 がどうとかストレスがどうとかそういう、ちょっと、なんて言うの、デリケートっていうか複雑な感じの診断を予想(期待?)してたんですけど。違ったのね・・・と思いながらずーっと左耳がキーンと鳴っていて頭の中がずっと蝉の合唱状態?な初体験をしつつ、まあ、簡単な(?)ことだったようだからよかったよかったと一度は思いました。そして別にどこが痛いわけでもないけど快か不快かと言えばやはり「不快」なわけで、でもその不快さそのものよりも、こういう世界があるんだなあ、やっぱり自分で体験してみないと分からないもんだなあ、と昨年の夏に発症したアトピーが春先にひどくなったことも併せて、つくづくと、そんな風に感じていたのです。

心身の不調って、「見るからに大変そう」だったり「わかりやすいもの」だったりしないと、なかなか他の人には分かってもらえないもので、私は大体においていつもその「他の人」の側として生きて来たので、今まであの人のああいうのとか別のあの人のああいうのと全く分かってあげてなくてその辛さの想像もできなかったこと、申し訳ないことだったなー、なんてことを、永遠に終わりそうもない蝉の合唱聴きながら感じていました。
それにしても、これまでなかったことが発症してるのって、やっぱり、お年頃ってことよね。もう明日できることは今日やらないようにして無理せず早く寝よう、と、これもつくづく思ったりしながら。

ところがなんとなんと、これは誤診だったことが数日後に判明したのでした。つづく。
posted by coach_izumi at 08:28| アメリカの生活