2019年05月03日

息子が弾く、ショパンの「幻想即興曲」を聴いて思うこと

NYSSMA(New York State School Music Association) という、ニューヨーク州の生徒のための楽器演奏の検定試験みたいなものがあって、昨夜息子がそれに向けて最後の追い込みレッスン中でした。息子にとって初の”レベル6”(検定試験の中で難易度が一番高いレベル)チャレンジはショパンの「幻想即興曲」の演奏です。彼のピアノ人生(?笑)の中では一番大きい(長くて難しい)ピースとなります。本番が近づいてきたからか息子も緊張感が高まってきたようなんだけど、そんな息子が昨夜練習した後、グターっと床に寝そべって言うには「この曲のために半年以上も頑張ってきたんだよー」とのこと。ただの趣味(?)にそんな風に時間とエネルギーを使える己の境遇の幸運さを息子が分かるようになるのは、もう少し後になってからでしょうか。

不思議なんですが、最近(曲が形になってきてから)息子がこの曲を通して弾いているのを聞いていると、いつも鼻の奥がツンとしてちょっと目が潤みます。別に息子のピアノに対してじゃなくて(笑)、ああ、こんなことができるようになったのに、こんな曲が弾けるようになったのに、お父さんもお母さんもそれを見ることも聞くこともできないんだなー、って思って。こんな風に成長した彼の姿を、父も母も見ることなく逝ってしまったんだと感じてしまっていつもちょっと悲しいのです。息子が上手になればなるほど悲しい。息子の奏でる曲が美しく響けば響くほど、切なく思えます。

最近は普段はもう父のことも母のことも滅多に思い出さないのに、です。
これって、音楽の力、なんでしょうかね。

posted by coach_izumi at 21:41| Slices of My Lifeー徒然ノート