2015年02月09日

韓国人留学生とレゴ・シリアスプレイ

マンハッタンのKorean Town と呼ばれるストリートは金曜日の夜とあって大変な賑わいでありました。どこもかしこも混んでいて、どのお店の料理もおいしそう・・・・そんな賑わいとおいしそうな風景を尻目にそのストリートを歩き、向かった先は、インターンシップをメインにした留学を斡旋する某・企業のオフィス。韓国からNYに留学中の学生さんたちを対象としたレゴ・シリアスプレイ・ワークショップを行いました。

今回の内容は、まず自分の好きなことや得意なことや強みについてモデルを作り、語り、その最初のモデル(そのものやその一部)を組み込んだ形で「25歳の時になっていたい自分」のモデルを作りそれについて語る、というもの。似たデザインでやはり学生さん相手のワークショップは経験したことがあるものの、下記の事情で、若干緊張しつつ会場に向かいました。

というのは、今回は、学生さんたちの英語(表現能力)がレゴ・シリアスプレイでの「語り」を妨げてしまうレベル・・・かも?・・・という心配があったので、このワークショップの企画者の方と相談して、参加者同士で語り合う部分は韓国語でやりましょう、ということになっていたからです。そっちの方がおそらくは「盛り上がる」であろう、と。

外国から米国への語学留学生ということで、英語の勉強のためにはもちろん英語で行うのが良いのですが、今回のワークショップの企画の意図はそこではなかったので。

参加者15名を5名×3卓に分けて、それぞれのグループで語り合って質問し合う他に、最初の「練習」段階や折々で、参加者の方を1〜2名選んで全体に対して語ってもらったり私の方から質問したり・・・という部分も全て韓国語にて。

あ、ちなみに、私は韓国語は「全く分からない」レベル(だから私のファシリテーションと質問だけは英語。)

これって、これって、かなりチャレンジ〜〜じゃない???
だって、参加者同士で何しゃべってるか分かんないんだよ??(笑。って、笑ってる場合じゃない?)

少人数のグループをファシリテートするときは、参加者一人一人の「語り」にじっくりと私自身が耳を傾けてワークショップを進めていきますが、大勢・複数テーブルをファシリテートするときは、それは不可能。語りを聞くというよりは、「場」(のエネルギー)を聞くというか見るというか感じるというか、そっちの割合が高くなります。(もちろん、前者の場合であっても、「場」((のエネルギー))に心を向けることは大切だけれど。)「このテーブルは順調かな?なんか滞ってるかな?」みたいな感じで。でも、ワークショップ会場を歩き回りながら漏れ聞こえてくる言葉の端々はやっぱり大事な手がかりになることがある。

でもでも、今回、ま〜〜〜〜ったく分かんないんですよね。韓国語。中国語なら少し分かるんだけどな。韓国語、全然勉強したことない。そのこと自体は別に自慢できることでもなんでもないんだけど(隣の国の言葉なんだから、ちょっとは勉強しとけっちゅうの)、とにかく、まったく分かんないという厳然たる事実がイマココにあるわけでして・・・

で、話しを戻すと、私は、だからこそ、やってみる価値があるかも、とも思ったのです。なんか、「どうなるんだ?一体?」といういような、好奇心というか冒険心みたいなものが、ふつふつと湧き出てきてしまったのです。

もちろん、こういう自分の好奇心と冒険心を満たすために韓国語でやってもらってみよう、と思った訳じゃないです。企画者の方と話す中で、色々なことを勘案して、これは韓国語でやってもらった方がいいね、という同意にいたったのです。

そしてその時に「うわ〜、でも、ちょっと無理じゃ〜〜ん??」とは思わなかった。上述したように、複数テーブルをファシリテートする場合に一番大事なのは、一人一人の語りの内容や言葉ではないということは体得していたので、いわば場のエネルギー(だけ。笑)を見て聞いて感じてファシリテートする場合の極端(?)なケースになるだろうな、と予想したのです。でも、その「予想」だけだとやっぱりやろうとは思わなかったかも・・・・「うわ、うわ、これって、どうなるわけ?私、韓国語できないし、学生さんたちも、そ〜んなに英語ができるわけじゃない、というこの条件で!?!?」ということに対して、なんだか好奇心が湧いてしまったのでありました。それに、このパターンでワークショプが成立するってことは、参加者が自在に操れる言語を私が必ずしも習得している必要がない、ということ・・・これって、これって、なんか、すごく「広がる」気がする・・・・なんて・・・^^;;

通訳の方にもアシスタントとして同席はしていただいたのですが、私が当初心づもりしていたように、参加者の語りを時々(私のファシリテーションのために)通訳してもらう、というようには進行しなくて(これは私の方の打ち合わせの仕方に落ち度あり)、私の英語を彼女が学生さんたちのために時々通訳する・・・という感じに。ただ、学生さんたちは私の英語自体はほとんど分かっていたようなので、通訳としてというよりは、学生さんたちにより近い立場のアシスタントの一人として私を助けてワークショップを盛り上げるために一役も二役も買ってくれました。

さてさて、で、どうなったかというと。

たとえば、参加者1〜2名に、参加者全員の前で自分のモデルについて語ってもらうような時にも、そしてそれぞれのテーブルで参加者同士で語ったり質問したりしている時にも、私はひたすらに「必ずモデルにいつも触っているように、ひとつひとつのブロックを指差して話したり質問したりするように」(←レゴ・シリアスプレイ・メソッドではとても大事)、英語とジェスチャーを使って伝え続け、参加者の様子についてもその点に注意を払い続けました。そして熱心な様子で話していたり聞いていたりする学生さんにはその「熱」をエンパワーできるような声かけを、ちょっとつまんなそうにしていたりとまどっているような感じの学生さんには、瞬間マンツーマン、みたいな関わり方を英語で試みてみました。でも、とにかく、彼らが「何を」話しているのかは、基本的にそして全体的に、分からんままでありました(笑)。

・・・結果、参加者はみなちゃんと、ブロックの1ピース1ピースを指しながら、時にモデル全体の形についてジェスチャーで示しながら、語って質問していて、なんか、それなりに、結構盛り上がっていた、と思うんですよね。

みんなの前で話してくれた参加者の一人は、私に向かっても一生懸命韓国語で話してくれました。ちゃんとブロックを触りながら、ピースを指しながら。
・・・いや、だから、何言ってるのか全然分かんないっちゅう〜の、と思いつつ、私もふんふんとうなづいてみたりして。
つまり、ワークショップ自体は、滞りなく進行したのです。驚くべきことに。ついでに言うと、参加者は「盛り上がって」いました。楽しんでくれた、という点においては、多分、まずまず成功。

ただ、合間合間に私が英語でした質問に対して返ってきたいくつかの回答から推測するに(あくまで推測)では、う〜ん、インパクトの「深み」がいまいちだったのかもしれないなあ・・・いう感もぬぐえず。一方、参加者によっては、その表情とか私に向ける視線やうなづきの感じから、また実際に(英語で述べてくれた)感想コメントからも、「あ、深いとこまで響いてるかな??」と思えたこともかなりありました。ただ、いかんせん、「英語だと、参加者の語り表現に限界があるのは確かだな」ということもあったので・・・私に言っていることと彼ら同士で話をしていることは、量も質も同じじゃないということは明らかであり・・・つまり、判断できない!

・・・というようなことも含めて、「ほんとのところは、どうだったのか、詳細はやっぱり分からない」というのも正直なところ。そして「存外うまくいった部分もあるし、思った以上に難しかった部分もある」というのが私個人の感想。
どんなワークショップも手探りで進めて行く訳ですが、今回の「手探り感」はやっぱり大きかった。でも、その「手探り感」がワークショップの成否を必ずしも決めるわけじゃない、というのも逆によく分かりました。もちろん、参加者と私の相性や、参加者の性質を無視することはできませんが、結局は、ファシリテーター(=私)の「力量」次第だよね、というのも、強く感じたとでも言うのでしょうか。

学生さんにはワークショップ後にフィードバックを書いてもらっていて、企画者の方がそれを集計してくださることになっています。今は、どういう結果が出てきてもそれを向かい合おう、と待っています。


posted by coach_izumi at 08:03| Workshopsーワークショップ

2015年01月17日

レゴで今年なりたい自分カフェ@東京3×3LABO

熊本でのお仕事を終え、東京に移動。1月16日金曜日の夜は「企業間フューチャーセンター」とのコラボで「レゴで今年なりたい自分カフェ」と題してレゴ・シリアスプレイのワークショップを実施しました。こちらでは昨年の6月に新卒時代の(20+α年ぶりに再会した)同期と組んでやはりレゴ・シリアスプレイのワークショップを行ったのですが、今回の帰国にあたり、またやろう!ということになり、再び実施。以前に一度一緒に同様のイベントを行ったということでよりスムーズに準備が進んだ反面、私の方で油断があり(今後に生かすべき反省点)小さな「ぽか」をしつつ、無事終了。ワークショップ途中で時間配分を間違えて密かにあせったものの、元同期女子のパートナーとひそひそ随時戦略(?)会議をしつつ、見事リカバー(笑)。何人かの参加者との方と懇親会を兼ねた(私たち的には)打ち上げで「おつかれさま〜〜〜っっ!!」の乾杯をした時の気持ちは、なんだか文化祭で盛り上がったあとのような感覚で、疲労しつつも意味なく楽しい感じ(少なくとも私は)。企業や大学でワークショップを行う時とはまた違う感覚・楽しさを味わいました。

ワークショップそのものもですが、今回、特に「なんだかこういうの楽しい〜」と思ったのは、ワークショップの開始よりも2時間ほど前に会場入りして色々な準備をしつつ、腹ごしらえのためにその会場でわいわいとおにぎり食べたりお菓子食べたりしながら、元同期女子/今回のワークショップのパートナーや関係者の方と雑談している合間の時間でした(笑)。懇親会はタイ料理屋さんにて、だったのですが、このお店が絶品おいしくて、旅の疲れを感じているにも関わらず、何から何までみょ〜うに、意味なく(笑)、楽しかったのでした。

今回の参加者の方たちワークショップ中とその後にいただいたご感想で私の心にとまったのは「不思議」という言葉。「なんだか、(自分の中ものが)“出てきちゃった”のが不思議です」「なんか不思議な感じです」などなどと言っていただきました。そう、理屈も分析もいらない、この「不思議」な感覚を体感していたけたのなら、レゴ・シリアスプレイをばっちり「体感」していただけということだと思うのです。あと、「ほんっと〜に楽しかった」と、どう考えても心の底から言ってくださっているとしか思えない(笑)参加者の方の笑顔を拝見すると「やっぱ、なんのかんの言っても、まずは、楽しくなくっちゃだよね」と確信。楽しいだけで終わっちゃいけないかもしれないけど、やっぱり楽しいことが絶対大事、だと思います。

一方で、同じようなアート作品を使うワークショップは色々ある中で、「レゴ」の人気は高い!という現象がある、というのが、熊本大学でのワークショップを企画していただいた石原明子先生のご意見で、同様の感想を今回の東京でのワークショップのパートナーも持っています。上述の石原先生はこういったワークショップについての経験豊かなプラクティショナーであるだけでなく学術的に分析・議論される専門家でもあるので、きちんとした形で「なぜ人はレゴ(のワークショップ)に惹かれるのか」ということについて、専門家としての意見をゆっくりと聞いてみたいと思っているのですが(先日のワークショップ後に、こういったことについてぜひ語り合いましょう!と盛り上がりつつ、時間がなかった)、両者と話した上で私の中にあらためてわき上がった思いがあります。

それは、今まで「レゴ・シリアスプレイがすごいっ」て思ってたけど、なんちゅうか、つまり、『レゴ』ブロックそのものが、実はすごいんだな、ってことです。いまさらかい?って感じでしょうか。でも私としては、これは新たな発見なのです。だって、おもちゃとしてのレゴで遊んだことが私はなかったので。考えてみれば世界中でものすごく売れてるんですよね、このブロック。私だって自分の子供が小さいころ買ってあげてたわけですし。

レゴ・シリアスプレイだけじゃなくて、「レゴ」って何だ??ってところについても(最近本も出てるし)、もうちょっと学んだり考えたりしてみたいな、する必要ありそうだな、などと思っています。
posted by coach_izumi at 23:16| Workshopsーワークショップ

2015年01月16日

熊本大学にて、人文社会科学系国際共同研究拠点事業・国際セミナー『レゴ・シリアス・プレイ』(タイトル、長っっ)

今回の帰国・来熊(熊本にくることを「来熊」と言います^^)での2番目のお仕事は、週明けに熊本大学にて「人文社会科学系国際共同研究拠点事業・国際セミナー『レゴ・シリアス・プレイ』」(タイトル、長っ)でした。ひらたく言うと(?)レゴ・シリアス・プレイをテーマとした熊本大学の公開セミナー、です。

成人式の連休明けの火曜日、午後の会、夜の会、と続けて2回行いましたが、2回とも「レゴ・シリアスプレイ・メソッド−概観と事例−」という題目でレゴ・シリアスププレイについてプレゼンーション形式で講演(てか「紹介」)して、ひきつづき、参加者の一部の方にレゴ・シリアスプレイを実際に体験していただき、その他の方はその様子を見学していただく、という段取りで行いました。

冒頭のプレゼンテーション部分は、私の「レゴ・シリアスプレイ」キャリアにおいて初の試みであったということもあり、ここは準備に少し時間がかかりましたが、多少なりとも「レゴシリアス・プレイって何なの?」ということについて、自分の言葉でもって具体的なイメージをお伝えできたのではないかと思います。そして、レゴ・シリアスプレイについて人様にきちんとした形で説明する機会を持つことで、自分自身もあらためてレゴ・シリアスプレイについて学んだり考えを整理したりすることができました。これは今回セミナーをさせていただいた、大きな収穫のひとつです。

とは言え、その冒頭のプレゼンテーションでもお話したのですが、レゴ・シリアスプレイは、実際に手を動かして作って語って「やってみてこそ」分かるもの。逆に言うと、実際に自分で体験しないと、絶対分からない。講演部分はどちらかというと(かなり?)早足で済ませて(笑)、早々にワークショプに突入しました。

今回のお題目は、新年早々のセミナー/ワークショップということで、「レゴ・シリアスプレイで2014年を総括し2015年を展望する」というものとしました。
冒頭の発表部分からワークショップ部分へのつなぎの段で私自身が言った言葉は(少なくとも用意しておいた台本によると。笑)

「自分の中にぼんやりと存在している感情やイメージをレゴ・ブロックで立体化しそれについて語ることで、旧年中は葛藤や問題に思えたことの中に新年に向けての可能性や知恵が存在していることに気がついていだければと思います 。」

なのですが、こういうテーマで行うのは、初めての試みだったので、やはりどきどきなのでした。

ワークショップ終了後、参加者の方から色々な感想をいただきましたが、早速メールで感想を送っていただいた方がいらっしゃいました。
「指先から、脳が刺激され、何かが奥底から引っ張り出されるという体験に、感激」していただけたとのこと。この方は、教育コンテンツとしてのレゴ・シリアスプレイの可能性についても感じられたということで、私もこのメソッドの色んな可能性についてあらためて考える機会をいただきました。

そして、大変鋭い洞察/ご感想を述べていただいたあとに、とは言え、とどのつまりは、「単純に、レゴ・シリアスプレイは面白い!の一言に尽きる」とおっしゃっていただいたけたことが、やはり何よりも嬉しく、レゴ・シリアスプレイのパワーを感じる結果となりました。

本日夜は東京にて同様のテーマでのワークショップ。参加者が作りあげるレゴ・シリアスプレイですので、熊本で上手くいったことが自信になる部分があるとは言え、やはり蓋を開けてみないことには、どうなるか分からない。

メソッドと自分と参加者の方を信じつつ、でも、どきどきしながら、楽しみたいと思います。








posted by coach_izumi at 08:49| Workshopsーワークショップ